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パートナーストーリー 四国化工機株式会社

「地域とともに歩む強さを」

四国化工機・植田社長が語る、
徳島ガンバロウズと未来への挑戦

 

徳島を拠点とするB3リーグのプロバスケットボールクラブ・徳島ガンバロウズ。その誕生と歩みを語る上で欠かすことができないのが、発起人企業の1社である四国化工機株式会社だ。食品向け充填包装機の製造から始まり、包装資材、さらには豆腐を中心とする大豆加工食品の生産といった食品事業まで幅広く手がける同社は、世界規模で事業を展開しながらも「地域とともにある」という理念を貫いてきた。

今回は四国化工機の代表取締役社長CEOであり、同時に徳島県バスケットボール協会の顧問(クラブ発足時は会長)も務める植田社長に、ガンバロウズとの関わり、発起人・発起人企業としての想い、そして地域とスポーツの未来について話を伺った。

 

少年時代からのバスケットボールとの縁


植田社長の話は、自身のバスケットボール人生から始まった。 「小学生の頃からバスケットに打ち込み、中学、高校、そして大学まで、ずっと続けてきました。プレーヤーとしての経験はもちろん、社会人になってからも試合を観戦したり、指導に携わったりと、バスケットは自分にとって大きな存在でした。」 四国化工機の経営者である前に、一人のバスケットボールファンであり、プレーヤーであったこと。その原体験が、後にガンバロウズ発足への強い後押しとなった。 「自分がプレーしてきたからこそ、バスケットの持つ面白さや奥深さを知っている。だからこそ、徳島にもプロクラブがあればいいのに、とずっと思っていました。」

四国化工機の歩み

 

四国化工機は1961年に創業。食品産業向けタンクを中心とする装置メーカーとしてのスタートから60年以上の歴史を刻んできた。食品の安全安心、自動化・効率化に関わる機械を製造し、やがて包装資材の開発へと事業領域を拡大。さらに豆腐を中心とする大豆加工食品の製造にも進出し、現在では「機械」「包装資材」「食品」の三本柱を確立している。 同社グループは国内に加え海外にも生産拠点や営業所を持ち、グループの総従業員数は千名を超える。スーパーやコンビニで広く目にする製品の多くは、同社の充填包装機で製造されており、私たちの食生活を陰で支える存在でもある。 四国化工機は長年にわたり地域との共生を掲げてきた。その延長線上に、徳島ガンバロウズもある。

ガンバロウズ誕生の舞台裏

 

「徳島県バスケットボール協会の若手からプロクラブを創りたいと相談があり、発足を考え始めました。当初は、正直迷いました。プロクラブの経営にはお金も人も必要です。簡単な決断ではありませんでした。」 しかし、植田社長の心を後押ししたのは、自身のバスケットへの想いと、地域の子どもたちに新しい夢を届けたいという願いだった。 「徳島にはサッカーや野球の文化はありますが、バスケットはまだまだこれから。だからこそ、子どもたちに『プロの舞台』を見せたいという思いがありました。私自身も小学生の頃、プロスポーツに触れて胸が高鳴った経験があります。その感覚を次の世代に伝えたいと思ったんです。」 結果として、四国化工機はクラブ発足の中心的な役割を担い、徳島ガンバロウズは2023年に産声を上げた。

リアルな視点

 

プロクラブを支えることは、美談だけでは済まされない。運営には厳しい現実がある。 「発起人企業として覚悟しているのは、安定した黒字経営にすぐに持っていけるわけではない、ということです。スポンサーに大きく依存する構造をどう変えていくか、地域にどう受け入れられるか、課題は山積みです。」 それでも植田社長は「強くなることが大事」と語る。 「プロである以上、勝たなければならない。強くなければファンはついてきませんし、スポンサー企業も納得しません。クラブとしてのブランドを築くためには、勝つことが一番の近道だと思っています。」

徳島県バスケットボール協会顧問(元会長)としての視点

 

植田社長は現在、徳島県バスケットボール協会の顧問も務めている。普及から競技力向上まで、県内バスケット界を支えるご意見番の一人だ。 「協会としては、日常生活のなかにバスケを、子どもたちや若い世代にもっとバスケットに触れてもらいたいと考えています。学校の部活動やクラブチームだけでなく、プロクラブの存在があることで競技の魅力は格段に広がります。」 ガンバロウズの存在は、徳島におけるバスケット人口の裾野拡大に直結する。植田社長は「協会とクラブは車の両輪」と表現し、双方が連携しながら未来を描いていく必要性を強調した。

社員とのつながり、地域との共創

 

ガンバロウズを支える上で、社員との関わりも大切にしているという。 「社員にも試合を観に行ってほしいし、応援を通じて地域との一体感を味わってほしい。単に会社がスポンサーをしているだけではなく、社員一人ひとりが関わることで初めて、本当の意味で地域貢献になると思います。」 すでに四国化工機の社員の間では、試合観戦が話題になり、応援グッズを持参する姿も増えているという。企業とクラブ、社員と地域がつながる循環が、少しずつ形になってきている。

スポーツの力を信じて

 

「スポーツには人を元気にする力があります。負けたときに悔しい思いをするのも、勝ったときに一緒に喜ぶのも、スポーツならではの体験です。その感情の共有こそが地域をつなぎ、人を動かす原動力になると思います。」 植田社長は、ガンバロウズが単なるクラブチームを超え、地域にとっての「希望の象徴」になることを願っている。 「強くなり、ファンが増え、地域が盛り上がる。そして、ガンバロウズが徳島県民の象徴となり、県民として誇りを持つ。そんな循環を作りたい。私たち発起人企業の役割は、その土台を築くことだと思っています。」

ファン・地域へのメッセージ

 

最後に、植田社長はファンや地域の方々への思いを語った。 「徳島ガンバロウズはまだ若いクラブです。課題もたくさんありますが、必ず成長していきます。その過程を、ぜひ一緒に楽しんでほしい。勝ったときは喜びを分かち合い、負けたときは『次こそ勝とう』と励ましてほしい。クラブはファンや地域に育ててもらうものです。どうか末永く応援してください。」

結び

 

四国化工機の歩みと植田社長の言葉には、一貫して「地域とともに」という視点がある。発起人としての責任感、バスケットへの情熱、そして企業としての社会的使命。加えて、協会顧問として県全体のバスケット普及を見据える視点があるからこそ、徳島ガンバロウズの存在は特別な意味を持つ。 地域の未来を描き、次の世代に夢を託す。植田社長が語った「強くなることの意味」は、単なる勝敗を超え、徳島という地域の誇りを築く挑戦に他ならない。
 

 
会社名 四国化工機株式会社
代表 代表取締役社長 CEO 植田 滋
所在地 徳島県板野郡北島町太郎八須字西の川10番地の1
主な事業 機械事業/食品事業/包装資材事業
HP https://www.shikoku-kakoki.co.jp/